燃料デブリ、格納容器外に 東電、回収可能か5日にも判断

共同通信 2024年11月2日 17:50
 福島第1原発2号機のデブリをつかんだ採取装置(右上)=10月30日(東京電力提供)
 福島第1原発2号機のデブリをつかんだ採取装置(右上)=10月30日(東京電力提供)

 東京電力は2日、福島第1原発2号機の溶融核燃料(デブリ)の試験的取り出しで、微量のデブリをつかんだ採取装置を原子炉格納容器の外側まで引き抜き、装置の収納箱に収めたと明らかにした。5日にもデブリの放射線量を測定し、運搬用容器に入れて回収できるかどうかを判断する。

 つかんだデブリは小石状で、大きさは5ミリ程度。回収できれば2011年3月の原発事故発生後、初となる。2日午前、先端の爪形器具がデブリをつかんだまま採取装置を引き抜き、格納容器外側にある金属製で気密性が高い収納箱に戻した。

 このデブリから20センチ離れた距離で毎時24ミリシーベルト以下であると確認できれば、収納箱から取り出して回収する作業に移る。24ミリシーベルトを超えた場合には格納容器内に戻し、別のデブリ採取を検討する。

 デブリが回収できれば、2号機の原子炉建屋内に設置したグローブボックスと呼ばれる密閉装置に移して重さや大きさなどを計測する。その後、茨城県大洗町にある日本原子力研究開発機構の研究所へ輸送し、詳しく分析する計画だ。

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