お帰りSL人吉 北九州市から分割し陸送 3月引退、11月から人吉駅前に展示

熊本日日新聞 2024年10月2日 16:30
トレーラーで陸送される「SL人吉」のボイラー部分=2日午前5時半ごろ、人吉市
トレーラーで陸送される「SL人吉」のボイラー部分=2日午前5時半ごろ、人吉市

 3月で運行を終え、JR九州から人吉市に譲渡された「SL人吉」の蒸気機関車が2日未明までに、保管されていたJR九州小倉総合車両センター(北九州市)から人吉駅に陸送された。

 2020年熊本豪雨でJR肥薩線が被災し、不通となっているため、トレーラーでの輸送となった。総重量約60トンの機関車を、石炭と水を積む炭水車、運転席、車輪、ボイラーに4分割し、4台で高速道路と一般道を使って運んだ。

クレーン車で展示用に敷いたレールに降ろされる炭水車部分=2日、人吉市
クレーン車で展示用に敷いたレールに降ろされる炭水車部分=2日、人吉市

 1日午後6時ごろ、炭水車部分を載せた第1便が駅に到着。展示場所の駐車場に停車すると、待ち構えていた人吉市職員から拍手が起こった。2日未明までに残りのパーツが次々と到着。午前10時からクレーン車で積み降ろされた。

 第1便の運転を担当した壬生[みぶ]良樹さん(62)=広島県三原市=は、「一般道は対向車がいて特に集中した。やっとたどり着いた」とほっとした表情。積み降ろし作業を見守った松岡隼人市長は「待ちに待ったSL人吉が帰ってきた。熊本豪雨からの復興の希望になるはず」と喜んだ。

 機関車は組み立てと仕上げの塗装を終えた後、11月17日にある市のお披露目式で公開予定。(金村貫太)

人吉駅駐車場に到着した車輪部分=2日、人吉市
人吉駅駐車場に到着した車輪部分=2日、人吉市
トレーラーに載せられ一般道を進む炭水車部分=1日、人吉市
トレーラーに載せられ一般道を進む炭水車部分=1日、人吉市
分割されて運ばれ、人吉駅に到着した「SL人吉」の蒸気機関車=2日、人吉市
分割されて運ばれ、人吉駅に到着した「SL人吉」の蒸気機関車=2日、人吉市

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