福島第1原発処理水放出から1年 首相視察、中国は水産物禁輸継続

共同通信 2024年8月24日 13:45
 福島県浪江町の請戸漁港に停泊する漁船。奥は東京電力福島第1原発の排気筒=24日午前
 福島県浪江町の請戸漁港に停泊する漁船。奥は東京電力福島第1原発の排気筒=24日午前

 東京電力福島第1原発の処理水海洋放出が始まってから24日で1年となった。周辺海域のモニタリング(監視)で海水などに異常は確認されていない。中国は「核汚染水」と呼んで反発し、日本産水産物の全面的な輸入停止措置を継続している。日本政府は即時撤廃を求めるが応じる見通しは立っておらず、水産業は厳しい状況が続く。岸田文雄首相は24日、放出の影響を聞き取るため、福島県いわき市の小名浜魚市場を視察した。

 東電はこれまで6万トン超の処理水を放出。2051年までに完了する計画だ。

 首相は小名浜魚市場で、水産物への放射性物質検査の状況を確認し、近海で取れたカツオや伊勢エビの刺し身などを試食。「最高の料理をありがとう」と語り、水産物の安全性をアピールした。

 地元の漁業協同組合関係者との意見交換では、中国の輸入規制に関し「全く科学的根拠に基づかない措置で受け入れられない。即時撤廃を強く求め、あらゆるレベルで働きかける」と明言。第1原発廃炉や処理水放出も「科学的な知見に基づき、分かりやすい情報発信に努める」と強調した。

RECOMMEND

あなたにおすすめ
Recommend by Aritsugi Lab.

KUMANICHI レコメンドについて

「KUMANICHI レコメンド」は、熊本大学大学院の有次正義教授の研究室(以下、熊大有次研)が研究・開発中の記事推薦システムです。単語の類似性だけでなく、文脈の言葉の使われ方などから、より人間の思考に近いメカニズムのシステムを目指しています。

熊本日日新聞社はシステムの検証の場として熊日電子版を提供しています。本システムは研究中のため、関係のない記事が掲出されこともあります。あらかじめご了承ください。リンク先はすべて熊日電子版内のコンテンツです。

本システムは「匿名加工情報」を活用して開発されており、あなたの興味・関心を推測してコンテンツを提示しています。匿名加工情報は、氏名や住所などを削除し、ご本人が特定されないよう法令で定める基準に従い加工した情報です。詳しくは 「匿名加工情報の公表について」のページ をご覧ください。

閉じる
注目コンテンツ
全国のニュース 「科学・環境」記事一覧