熊本県と熊本市、職員の時差出勤やテレワークを9月に実施 1日4千人目標、熊本都市圏の交通渋滞解消へ

熊本日日新聞 2024年8月19日 16:00
熊本県と熊本市の調整会議を終え、記者会見に臨む木村敬知事と大西一史市長=19日、市議会棟
熊本県と熊本市の調整会議を終え、記者会見に臨む木村敬知事と大西一史市長=19日、市議会棟

 熊本県と熊本市は19日、共通の政策課題を協議する「県・市調整会議」を市役所で開き、9月に合同で時差出勤・テレワークに職員が取り組むことを申し合わせた。熊本都市圏の深刻な交通渋滞解消に向けた短期施策の一環。このほか、渋滞が集中する市の北東部・東部エリアを中心とした交差点の改良や、公共交通機関の利用促進も図る。

 朝の混雑時の交通量減少に向けた時差出勤・テレワークは、9月2~30日に実施。県と市で1日計4千人が協力することを目標に掲げ、熊本都市圏の自治体や民間企業にも参加の輪が広がるよう働きかける。

 菊陽町に進出した台湾積体電路製造(TSMC)を含む半導体産業の集積で、熊本市の北東部・東部エリアは渋滞が深刻化。この地域で、重点的に信号の制御や右左折レーン設置といった交差点改良に取り組む。

 その具体的な場所や手法を盛り込んだ渋滞の短期施策は、年内にも取りまとめる方針。木村敬知事は「来年以降の方向性を示す」と強調し、大西一史市長は「スピード感を持って着実に進めたい」と述べた。

 県内の主要渋滞箇所は昨年9月時点で283カ所あり、このうち175カ所が熊本市に集中。県と市は三大都市圏を除く全国の政令市で最悪の水準とされる状況の改善に当たる考えだ。

 調整会議では地下水保全についても議論。地下水涵養[かんよう]のため、雨水を地下に浸透させる阿蘇地域の草原を重視することも確認した。

 県と市の調整会議は6回目で、木村知事が4月に就任してから初めて。両トップのほか、副知事と副市長、県議会と市議会の議長も出席した。(臼杵大介、小山智史)

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