インフラ整備に「最大限、継続的な支援を」 木村知事が首相に要望 TSMC進出めぐり

熊本日日新聞 2024年7月29日 20:19
岸田文雄首相に要望をした後、報道陣の取材に答える熊本県の木村敬知事=29日、首相官邸
岸田文雄首相に要望をした後、報道陣の取材に答える熊本県の木村敬知事=29日、首相官邸

 世界的半導体メーカー、台湾積体電路製造(TSMC)の菊陽町進出に関するインフラ整備について、熊本県の木村敬知事は29日、政府による財政支援を岸田文雄首相に要望した。

 首相官邸を訪れた木村知事は要望書を提出。政府が半導体などの生産拠点形成を後押しするために2023年度に創設した交付金の重点配分といった「最大限かつ継続的な支援」を訴えた。終了後、木村知事は「経済安全保障の鍵を握る事業として絶対に成功するよう、国として支援していくと心強い言葉を頂いた」と述べた。

 交付金の名称は「地域産業構造転換インフラ整備推進交付金」。政府は23年度の補正予算で確保した総額60億円のうち、半額近い29億5600万円を県に配分した。

 要望書では、交通渋滞対策や地下水保全のため、道路や鉄道、上下水道整備などの概算事業費が10年間で約1370億円に及ぶことを指摘。TSMCの新工場周辺で新駅を整備するJR豊肥線の機能強化や、豊肥線と熊本空港を結ぶアクセス鉄道の整備についても、交付金の対象とするよう求めた。

 この日は、大規模な半導体生産拠点の整備計画がある北海道や宮城など6道県による共同要望を官公庁で実施。自見英子地方創生担当相や斎藤健経産相に、半導体人材の育成や安価な電力の安定供給に向けた財政支援を求めた。(中尾有希)

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