島原・天草一揆 孤立無援な「デウスの御代」 <細川キリシタン群像/稲葉継陽⑰>

熊本日日新聞 2024年5月22日 06:05
細川忠利の弟・立允(りゅういん)が、天草一揆勃発時の現地の状況を細川家老衆に速報した書状の写し。須子(すじ)村(現天草市有明町)の百姓たちはクルスを掲げて鉄砲等で武装し、寺沢家代官・三宅藤兵衛の支配はすでに過去のもの、「今はデウスの御代にて候」と言い放ったという(公益財団法人永青文庫所蔵)

 信仰、弾圧、差別、飢饉[ききん]、国境[くにざかい]、強制動員、戦争暴力。この連載に取り組む中で、島原・天草一揆には、現代に通じるあらゆる問題が絡み付いているのに気づいた。  16世紀後半、宣教師らが広めた教えは、現在のカトリックとは異...

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