原城攻め住民動員 肥後から物資、ネズミの糞も <細川キリシタン群像/稲葉継陽⑬>

熊本日日新聞 2024年1月24日 06:05
寛永15(1638)年2月の熊本藩奉行所の日報。13日に「熊本御町中」から「ねすミのふん五升」を送ったと記す。熊本町の一般住民が調達した原料で作られた焼夷弾や火矢で原城は焼かれ、多くの女性や子供を含む籠城勢が焼け死んだのである。(公益財団法人永青文庫所蔵)

 寛永15(1638)年の正月から2カ月にも及ぶ細川家の原城攻めは、武士たちだけでは不可能であった。それを直接・間接に支えたのは、肥後の住民たちである。  国元からは多様な戦時物資が続々と補給された。  第一に数万もの古俵[ふるだわら]...

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