長崎対馬、核ごみ調査応募せず 市長「合意形成が不十分」
![長崎県対馬市議会で、「核のごみ」の文献調査に関し国側に応募しない意向を表明する比田勝尚喜市長(手前)=27日午後](/sites/default/files/images/newspack/2023-09PN2023092701000811.-.-.CI0003.jpg)
![長崎県対馬市議会の本会議=27日午前](/sites/default/files/images/newspack/2023-09PN2023092701000486.-.-.CI0003.jpg)
![長崎県対馬市](/sites/default/files/images/newspack/2023-09PN2023092701000254.-.-.CI0003.jpg)
原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向けた第1段階の文献調査に関し、長崎県対馬市の比田勝尚喜市長は27日、国側に応募しない意向を表明した。市議会の議場で「市民の合意形成が不十分だ」と述べた。1次産業や観光業に風評被害をもたらすとの懸念が強く、市民の分断が深まるのを回避した。
対馬市議会は12日、地元の建設業団体が提出した調査受け入れを促進する請願を賛成10人、反対8人の僅差で採択。漁協の一部や市民団体が出した反対請願6件は一括して不採択とした。議会と市長の判断が割れた形となった。
比田勝氏は処分場について「将来的な想定外の要因による危険性が排除できない」とも語った。27日午後に記者会見し、自身の決断理由を詳しく説明する。
松野博一官房長官は27日の記者会見で、対馬市の方針を受け「文献調査の実施地域拡大を目指し、全国で必要な情報提供に取り組む」と述べた。
文献調査に応募した自治体には最大20億円の交付金が支給される。
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