海鳥体内に大量ゴム手袋片 釧路、コロナで汚染各地に
![保護されたが衰弱死したコアホウドリ](/sites/default/files/images/newspack/2023-09PN2023090901000827.-.-.CI0003.jpg)
![死んだコアホウドリの体内から見つかったゴム製手袋の破片](/sites/default/files/images/newspack/2023-09PN2023090901000828.-.-.CI0003.jpg)
北海道釧路市で保護後に衰弱死したコアホウドリの幼鳥の体内から、ゴム製の手袋の破片が大量に見つかり、これが死因とみられることが猛禽類医学研究所(同市)の9日までの調査で分かった。コアホウドリは環境省が絶滅の恐れがあるとする海鳥で、イカなどの餌と間違えてのみ込んだ可能性があるという。
使い捨ての手袋などは新型コロナウイルスまん延の影響で使用量が増え、世界各地で海洋ごみになっている。研究所の斉藤慶輔所長は「他にもプラスチック片と思われるものが消化管内に複数確認された。海洋汚染が海鳥に及ぼす悪影響が改めて明らかになった」と指摘した。
コアホウドリは1日に市内の海岸で弱っているところを発見された。研究所で治療を受けたが2日に死んだ。解剖で胃の中から手袋の破片が多数見つかり、これが消化管に詰まったことに加え、寄生虫の影響もあって低栄養と低血糖で死んだと考えられる。
新型コロナ流行に伴い使い捨てマスクや手袋などの海への流出が増え、海鳥が体内に取り込むことへの懸念が高まっている。
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