デブリ固めて取り出す案 福島第1、新工法を提示
![東京電力福島第1原発=3月](/sites/default/files/images/newspack/2023-08PN2023082201001667.-.-.CI0003.jpg)
原子力損害賠償・廃炉等支援機構の専門委員会は22日、東京電力福島第1原発の溶融核燃料(デブリ)を充填材で固め、砕いて取り出す新たな工法を提示した。建屋を冠水させて取り出す工法などと比較し、来春をめどに優先順位を決める方針。
新工法は、原子炉圧力容器に充填材を流し込み、デブリを固定し、掘削装置で構造物ごと粉砕して回収する。専門委は放射性物質の飛散を抑制できるとする一方、充填材の開発が必要で、廃棄物の量が増えるなど課題も指摘した。
機構はこれまで、圧力容器内部に水をかけながら空気中でデブリを取り出す「気中工法」、原子炉全体を構造物で覆い冠水させる「冠水工法」を検討している。
専門委で委員長を務める更田豊志・前原子力規制委員会委員長は「三つの工法それぞれに長所、短所がある。それぞれの工法で、どの時点にどういった情報、技術が必要なのか、評価して報告したい」としている。
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