植物の重力感知仕組み解明 農作物改良へ期待、米誌に発表

共同通信 2023年8月11日 03:05
 シロイヌナズナの根の重力感受細胞内で粒状のアミロプラストが重力方向(下向き)に沈降する様子を捉えた動画の一場面(基礎生物学研究所植物環境応答研究部門提供)
 シロイヌナズナの根の重力感受細胞内で粒状のアミロプラストが重力方向(下向き)に沈降する様子を捉えた動画の一場面(基礎生物学研究所植物環境応答研究部門提供)

 基礎生物学研究所などのチームは、植物が細胞内で重力の方向を感知し、伝達する仕組みを解明したと、10日付の米科学誌サイエンスに発表した。葉や根の伸びる方向は重力が影響して収量に関連するとされ、森田美代教授は「農作物の改良につながるかもしれない」と期待している。

 植物には重力を感じて成長する方向を変化させる特性がある。細胞内でデンプンを蓄積する小器官「アミロプラスト」が重力方向へ沈むことで感知するとされている。

 チームは、アミロプラスト上にもLZYタンパク質を発見。重力の方向を変化させると、沈んでいくアミロプラスト近くの細胞膜へLZYタンパク質が移動することも確認した。

RECOMMEND

あなたにおすすめ
Recommend by Aritsugi Lab.

KUMANICHI レコメンドについて

「KUMANICHI レコメンド」は、熊本大学大学院の有次正義教授の研究室(以下、熊大有次研)が研究・開発中の記事推薦システムです。単語の類似性だけでなく、文脈の言葉の使われ方などから、より人間の思考に近いメカニズムのシステムを目指しています。

熊本日日新聞社はシステムの検証の場として熊日電子版を提供しています。本システムは研究中のため、関係のない記事が掲出されこともあります。あらかじめご了承ください。リンク先はすべて熊日電子版内のコンテンツです。

本システムは「匿名加工情報」を活用して開発されており、あなたの興味・関心を推測してコンテンツを提示しています。匿名加工情報は、氏名や住所などを削除し、ご本人が特定されないよう法令で定める基準に従い加工した情報です。詳しくは 「匿名加工情報の公表について」のページ をご覧ください。

閉じる
注目コンテンツ
全国のニュース 「科学・環境」記事一覧