「段ボール甲冑」お見事! 水俣二中1年の研川さん、縫い方も忠実に研究重ねる これまでに6領 大鎧から当世具足まで
熊本日日新聞 | 2023年5月26日 08:55

熊本県水俣市の水俣二中1年の研川[といしがわ]陽希さんが段ボールを使った甲冑[かっちゅう]作りに夢中になっている。歴史の専門書を読み、細部にもこだわって再現。「時代によって変化する甲冑の魅力を伝えたい」と目を輝かせる。
小学4年の時に三つ子のきょうだいの妹、佳穂さんが図書館で借りてきた歴史の本を読み、甲冑に興味を持った。同じころに友人が描いた甲冑の絵にも影響を受け「格好いいものを再現したい」と思ったという。
最初の作品は、平安時代に使われていた大鎧[おおよろい]。専門書を購入し、見よう見まねで段ボールと厚紙だけで作った。現在は、鹿児島県の出水麓歴史館(出水市)や甲冑工房丸武(薩摩川内市)で実物を見たり、職人に作り方のアドバイスをもらったりしながら、年間1~2領のペースで作る。これまで6領を作った。
昨秋、自身の体に合わせて室町時代後期から安土桃山時代に使われていた甲冑「当世具足[とうせいぐそく]」作りに着手した。段ボールは「すがけおどし」という縫い方で結びつけている。縫い目の間が開いているのが特徴で、紙製のひもとビニールテープを使って、できるだけ忠実に再現。腕を守る「籠手[こて]」や太ももを守る「佩楯[はいだて]」も布で作った。3月中旬に大部分が仕上がり、現在は微調整の段階だ。
段ボール製の熊本城作りにも挑戦中。「歴史を学ぶと昔の日本で起きた出来事が、ストーリーとしてつながっていることが分かって面白い」と研川さん。「材料を変え、研究も重ねてたくさん作りたい。いろいろな人に見てもらって、交流できるとうれしい」。今後は、よりリアルな質感を出すために、材料に樹脂を取り入れるという。(上野史央里)


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