「転び」と「立ち帰り」 禁教後も先祖敬い祈る <細川キリシタン群像/稲葉継陽②>

熊本日日新聞 2023年2月15日 11:47
慶長19年3月25日付で松野半斎が主君細川忠興の弟孝之に宛てて提出した自筆の転び証文(熊本大所蔵、松井家文書)。「忠興様から命じられたので、吉利支丹を転んで禅宗になります」と記す。大友氏直系である半斎のキリスト教との決別の証である。

 江戸時代には棄教を「転び」と、キリシタンに復することを「立ち帰り」といった。  大分県臼杵市野津町にある下藤地区。かつて下藤村と言われたこの集落の裏山の墓地に隣接して、住民から「キリシタン」と呼び習わされてきた区画がある。臼杵市教育委員...

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