台風14号、熊本県内で8人軽傷 住宅被害や停電、通行止めも… 線状降水帯で宮崎県境で激しい雨

熊本日日新聞 | 2022年9月19日 20:57

台風14号による球磨川の増水後、橋脚に亀裂が入り、橋の一部が落ち込んだ球磨大橋=19日午後2時30分ごろ、錦町(小野宏明)

 台風14号は18日夜遅くから19日未明にかけて熊本県内に最接近し、全域を風速25メートル以上の暴風域に巻き込みながら通過した。県によると、風にあおられた転倒などで8人が軽傷を負った。浸水など住宅被害が8棟。五木村の全約970戸を含む約2万8630戸が一時停電した。激しい風雨で土砂の流出や倒木、冠水による道路の通行止めも相次いだ。

 熊本地方気象台は線状降水帯を確認し、19日午前0時過ぎに顕著な大雨に関する気象情報を発表した。宮崎との県境を中心に非常に激しい雨となり、湯前町では午前3時半までの24時間に観測史上最大の490ミリを観測。五木村や南阿蘇村など7地点でも、9月の観測史上最大となった。球磨川上流の県営市房ダム(水上村)は午前3時ごろ、水位の上昇に伴い1995年以来4回目となる緊急放流(異常洪水時防災操作)を実施した。

 県内の主な最大瞬間風速は、熊本空港38・1メートル、あさぎり町30・7メートルでいずれも観測史上最大。

 軽傷の8人は、熊本市、八代市、宇城市、山鹿市、大津町、多良木町の30~80代の男女。このうち多良木町の女性(75)は、強風で割れた窓ガラスで脚などをけがした。全45市町村の612の避難所に、最大で2万3674人が避難した。

 住宅被害は、床上浸水があさぎり町で1棟、床下浸水はあさぎり町3棟、相良村1棟。山江村と玉東町の計3棟で屋根が壊れた。県管理の国道や県道の被害は、県南を中心とした山間部に集中。錦町の県道覚井一武線では球磨大橋の橋桁が下がるなど計18カ所で通行止めとなった。断水はあさぎり町と水上村の計330戸。

 交通も大きく乱れ、JRの九州新幹線と在来線、熊本市電、熊本電鉄は終日運転を見合わせた。フェリー各社も全便欠航。熊本空港の発着便は欠航が相次ぎ、県内の高速道も通行止めが続いた。

 20日は九州新幹線が始発から通常運行。在来線の鹿児島線と豊肥線(熊本-肥後大津)、三角線は線路の安全が確認され次第、運行する。天草エアラインは始発から計4便を欠航。フェリー各社も朝の便を欠航する。(中原功一朗、上島諒、臼杵大介)

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