「日奈久断層帯は動かず」「広い意味で熊本地震の余震」 6月、美里町で震度5弱 東北大の遠田教授が見解
熊本日日新聞 | 2022年7月19日 20:19

東北大災害科学国際研究所の遠田晋次教授(地質学)は、6月26日に熊本県美里町で最大震度5弱を観測した地震について「日奈久断層帯」は動かなかったとの見解を示した。7月中旬、熊本入りして調べた。
日奈久断層帯は、2016年の熊本地震で動いていない部分が多いとされる。遠田教授は今回の地震の震央が、日奈久断層帯の東隣に位置することに注目。日奈久断層帯は北西方向に傾いて地中に延びているとみており、これが動く場合は、震央は断層帯の西側になると考えられるという。このことから遠田教授は、別の小規模断層が動いたと推察した。
熊本地震後に日奈久断層帯の北端部(御船町高木)に出現した道路の亀裂と今回の地震の関連についても調査。亀裂に目立った変化がないことから、今回の地震の影響は及んでいないと分析した。一方で、今回の地震を「広い意味で熊本地震の余震ととらえられる」と位置づけ。県内の地震活動は収束していないとし「熊本地震の前の状態には戻っていない」とみている。
今回の地震はマグニチュード(M)4・7。遠田教授は「M5クラスの地震はどこでも起きる可能性がある」とした上で、6月に石川県で発生した地震はM5・4と中規模だったにもかかわらず最大震度が6弱だったことから「地盤の状況次第で、震央付近の揺れは局所的に大きくなる」と、大地震への備えを呼びかけた。(中原功一朗)
防災くまもと
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