病床使用率に〝見えない患者〟 熊本市 コロナ「第6波」運用変更で 医療現場、数字以上に負荷
熊本日日新聞 | 2022年03月27日 08:30

新型コロナウイルス患者の中には、熊本市が公表しているコロナ病床使用率に反映されない“見えない入院患者”が存在する。「第6波」における感染者急増を受けて、市が病床の運用方法を変更したためで、病床使用率から見える以上に医療現場にはコロナによる負荷がかかっている。
「SNSこちら編集局」(S編)に、熊本市中央区の男性会社員(49)から「市が確保病床数に迫る入院患者数を公表した日があったのに、病床使用率は70%台にとどまっていた。正確な情報なのか」との疑問が寄せられた。
男性は熊本市がホームページで公表している感染状況の資料を見ていた。例えば3月6日分を見ると、入院患者は計287人。これに対し、当時の市のコロナ最大確保病床数は289床なので、単純計算すると病床使用率は99・3%に達する。しかし、この日公表された市の病床使用率は73・4%どまり。計算すると入院患者数に70人余りの開きがあるように見える。

熊本市新型コロナウイルス感染症対策課によると、病床使用率はあくまでコロナ専用病床の埋まり具合を示しているという。一方、市が公表する入院患者数には、コロナ患者受け入れ医療機関以外で入院している感染者数も含むという。
実は熊本市では今年1月20日から、コロナ以外の病気で入院中の患者のコロナ感染が判明しても、無症状などの場合はそのまま医療機関にとどまってもらう運用を始めていた。治療が必要になった場合に、コロナ患者受け入れ医療機関に転院する形だという。
昨年の第5波までは原則、コロナ患者受け入れ医療機関で対応していた。熊本市では昨年、1月21日と5月22、24日の計3日、病床使用率が100%を超えたことがあった。その時は受け入れ医療機関の「一般病床」でしのいでいる。
熊本市の病床使用率は今年に入って上昇を続け、2月7日に87・5%を記録。3月上旬までは70~80%台で推移していた。3月25日時点の病床使用率は33・7%まで低下したが、市医療政策課は「引き続き適切な医療体制の確保に努めたい」とする。(岡本遼)
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