1月貿易収支、2・7兆円の赤字 米国向け車輸出は21%増

財務省が19日発表した1月の貿易統計(速報、通関ベース)は、輸出から輸入を差し引いた貿易収支が2兆7588億円の赤字だった。赤字は2カ月ぶり。中国からスマートフォンやパソコンの輸入が増え、円安進行も影響した。米国向けの輸出では自動車が前年同月比21・8%増と好調で、対米国の貿易黒字は15・2%増の4770億円だった。
全体の輸出は7・2%増の7兆8637億円で、4カ月連続で増加した。輸入は16・7%増の10兆6225億円で、2カ月連続の増加だった。輸出入ともに1月としては過去最大だった。
対米国では金属加工機械などの輸出も好調だった。ただトランプ米大統領が表明している自動車への関税強化措置で、日本も対象となれば影響は必至だ。財務省の担当者は「動向を注視したい」と話した。
中国からの輸入は18・3%増の2兆6165億円に上り、比較可能な1979年以降で過去最大だった。春節(旧正月)の影響で輸出は6・2%減った。貿易赤字は1兆4433億円だった。