日米韓、北朝鮮に「深刻な懸念」 外相会談、連携対処を確認

【ミュンヘン共同】岩屋毅外相は15日、ドイツ・ミュンヘンで米国のルビオ国務長官、韓国の趙兌烈外相との3カ国会談を開いた。共同声明を発表し、北朝鮮による核・ミサイル開発やロシアとの軍事協力に対し「深刻な懸念」を表明した。連携して対処する必要性を申し合わせた。自衛隊や米軍、韓国軍の能力強化などを通じ、防衛力や抑止力を強める方針を打ち出した。
会談開催は昨年9月以来で、トランプ米政権発足後初めて。岩屋氏は終了後、記者団に「北朝鮮への対応を含め、3カ国が結束して地域の平和と繁栄に向けた取り組みを主導すると確認した」と述べた。
会談で、岩屋氏は北朝鮮による日本人拉致問題について、米韓両政府の一貫した支持を確認した。
共同声明は、覇権主義的な動きを強める中国を念頭に「南シナ海を含むインド太平洋での力や威圧による一方的な現状変更の試みに強く反対する」と明記。自由で開かれたインド太平洋や、台湾海峡の平和と安定を維持する重要性を訴えた。米国は、核を含む軍事力による日韓両国の防衛への強固な関与を表明した。