タイ、監禁外国人保護に本腰 ミャンマー国境、詐欺拠点
![12日、タイ北西部ポップラの施設に移送された外国人ら(共同)](/sites/default/files/images/newspack/2025-02PN2025021501000942.-.-.CI0003.jpg)
タイ当局が今月、ミャンマーで犯罪組織に監禁されていたとみられる外国人計300人以上を保護した。内戦状態のミャンマーでは中国の組織が国境地域に流入して拠点を形成。偽の求人でタイに呼び寄せた外国人を拉致し、特殊詐欺に従事させているとされる。タイ政府は推定7千人が捕らわれているとみて、対策を強化。日本人が巻き込まれている実態も明らかになった。
260人もの外国人が12日、ミャンマーから国境を越えてタイ北西部ポップラに降り立った。国籍は約20に上り、軍用車両で保護施設に移送。エチオピア人男性は「中国人の監視下で2年間、母国に詐欺電話をかけた。拒否すれば暴行された」と説明した。フィリピン人男性は「何度も脱出を夢見た。ついに実現した」と語った。
タイ当局によると、隣町のメソトでは12日、16歳の日本人少年を保護。タイの国軍と警察が「人身売買被害者」と判断した。タイでは犯罪組織に協力した疑いで日本人の拘束も相次いでいる。
タイ政府は、1月初旬に発生した中国人の男性俳優の連れ去り事件を機に対策に乗り出した。