ドゥテルテ氏の影響力低下 マルコス大統領、政敵地盤で攻勢
![13日、マニラで選挙集会に参加したフィリピンのドゥテルテ前大統領(中央)(共同)](/sites/default/files/images/newspack/2025-02PN2025021501001046.-.-.CI0003.jpg)
【カルメン共同】5月のフィリピン中間選挙を前に、ドゥテルテ前大統領の影響力が低下している。長女のサラ副大統領が下院に弾劾訴追され、擁立候補も支持が伸び悩む。一方、マルコス大統領は15日、政敵ドゥテルテ氏の地盤ミンダナオ島に乗り込んで北ダバオ州カルメンで自ら推薦する上院議員候補の選挙集会に参加、攻勢をかける。
3年前の大統領選で共闘したサラ氏の人気に支えられて当選したマルコス氏は、ドゥテルテ家との全面対決を決断した。
上院は定数24の半数の12人が改選される。最新の世論調査で当選圏内に入る候補はマルコス陣営が8~9人で、ドゥテルテ陣営の1~2人を大きく引き離す。
ドゥテルテ氏は庶民層の経済面での不満をてこに巻き返しを図る。13日のマニラでの選挙集会では「マルコス政権は期待を裏切った」とし、食料価格抑制や雇用創出に失敗したと批判。上院議員候補らは「私たちが団結しなければ、サラ氏が弾劾されてしまう」と訴えた。
サラ氏はマルコス氏らを狙う殺し屋を雇ったと公言し、今月下院に弾劾訴追された。