国定史跡「トランス」削除 米、「LGB」表記で抗議デモ
![米ニューヨークのバー「ストーンウォール・イン」=14日(共同)](/sites/default/files/images/newspack/2025-02PN2025021501000852.-.-.CI0003.jpg)
![14日、米ニューヨークのバー「ストーンウォール・イン」の前で、抗議デモに参加する人々(共同)](/sites/default/files/images/newspack/2025-02PN2025021501000853.-.-.CI0003.jpg)
【ニューヨーク共同】LGBTQ(性的少数者)の権利拡大につながった米ニューヨークの事件現場を国定史跡として紹介するウェブサイトで13日に「トランスジェンダー(T)」などの言葉が削除され「LGB」とだけ表記されるようになった。史跡では14日に抗議デモがあり、数百人が「トランスジェンダーの存在を消去させない」と気勢を上げた。
トランプ大統領はトランスジェンダーに批判的で、連邦政府が認める性別を「男性と女性」だけにするとの大統領令に署名した。史跡を管理する国立公園局は米メディアに対し、大統領令にのっとりサイトの表記を変更したと説明した。
史跡は1969年6月に性的少数者と警官隊が衝突し、暴動が起きたバー「ストーンウォール・イン」とその周辺。70年から抗議デモが性的少数者の権利擁護を訴えるパレードに発展し、日本を含め世界に広がった。
当時、暴動に加わったマーク・シーガルさん(74)は取材に「事件は圧政への抵抗の象徴だ。文言を消してもトランスジェンダーの人々は消せない」と反発した。