インド、米国第一主義に同調 配慮前面、外圧に翻弄
![13日、米ホワイトハウスで記者会見するインドのモディ首相(左)とトランプ米大統領(AP=共同)](/sites/default/files/images/newspack/2025-02PN2025021501000782.-.-.CI0003.jpg)
【ワシントン共同】インドのモディ首相は第2次トランプ米政権発足後初の訪米で、関税を巡り緊張が高まることを回避し、友好ムードの演出に腐心した。トランプ大統領との13日の会談で米国第一主義に同調し、配慮を前面に押し出した。米国による相互関税発動のカウントダウンが始まり、外圧に翻弄される展開も想定される。
会談後の共同記者会見で、トランプ氏は「インドに輸出する米国の自動車には70%の関税が課されている。販売なんてとてもできない」と不満をぶちまけた。隣に立つモディ氏はじっと聞いていた。
インド側は「タリフマン(関税の男)」を自任するトランプ氏の攻勢を傍観していたわけではない。1日に発表した2025年度予算案に、高級車や中古車、ヨットなど一部品目の関税を5月に引き下げるとの内容を盛り込んだ。
だが準備した「土産」だけではトランプ氏は満足しなかったようで、両政府は貿易不均衡の是正に向けた交渉を始め、貿易協定の締結を目指すことになった。