米、対外援助危機で元職員が警鐘 世界で数百万人が影響

共同通信 2025年2月11日 15:21
 米国際開発局(USAID)の契約職員だったキャロル・タイローラーさん(本人提供・共同)
 米国際開発局(USAID)の契約職員だったキャロル・タイローラーさん(本人提供・共同)

 【ワシントン共同】米政府の対外援助を長年担い、貧困地域での人道支援や経済成長を支えてきた国際開発局(USAID)をトランプ大統領が敵視し、波紋を広げている。ワシントンの本部が閉鎖されるなど機能不全の危機に陥っており、元職員は世界で数百万人が影響を受け「飢餓や病気、気候変動による災害から逃れるすべを失う」と警鐘を鳴らした。

 USAIDは2023会計年度だけで434億ドル(約6兆6千億円)を拠出し、約130の国や地域で事業を実施。契約職員だったキャロル・タイローラーさんは4日、トランプ氏の姿勢は「無謀で危険だ。長年の実績を傷つけ、米国が世界の安定に無関心だとのメッセージを発する」と憤った。

 USAIDでジェンダー問題を担当し現場で働いた経験もあったが、突然契約を打ち切られた。USAIDの活動を「慈善事業」と位置付けるトランプ政権に反論し「経済成長への投資だ。米外交の利益に合う」と強調。「支援削減は各国との絆を弱め、中国やロシアが入り込む隙をつくる。米国は信頼と影響力を失うだろう」と訴えた。

RECOMMEND

あなたにおすすめ
Recommend by Aritsugi Lab.

KUMANICHI レコメンドについて

「KUMANICHI レコメンド」は、熊本大学大学院の有次正義教授の研究室(以下、熊大有次研)が研究・開発中の記事推薦システムです。単語の類似性だけでなく、文脈の言葉の使われ方などから、より人間の思考に近いメカニズムのシステムを目指しています。

熊本日日新聞社はシステムの検証の場として熊日電子版を提供しています。本システムは研究中のため、関係のない記事が掲出されこともあります。あらかじめご了承ください。リンク先はすべて熊日電子版内のコンテンツです。

本システムは「匿名加工情報」を活用して開発されており、あなたの興味・関心を推測してコンテンツを提示しています。匿名加工情報は、氏名や住所などを削除し、ご本人が特定されないよう法令で定める基準に従い加工した情報です。詳しくは 「匿名加工情報の公表について」のページ をご覧ください。

閉じる
注目コンテンツ
全国のニュース 「国際」記事一覧