米国際開発局の組織統合を示唆 トランプ氏、南アへの援助停止
![米国際開発局の建物前に掲げられた同局の旗(右)=1日、ワシントン(ロイター=共同)](/sites/default/files/images/newspack/2025-02PN2025021001001104.-.-.CI0003.jpg)
【ワシントン共同】トランプ米大統領は9日、国際開発局(USAID)の対外援助事業の見直しに関し、必要性があると認める一部の事業は「恐らく国務省が指揮することになる」と述べ、国務省への組織統合を示唆した。大統領専用機内で記者団に語った。南アフリカへの援助を全面的に停止するとも表明し、対外援助事業を巡る混乱が広がっている。
トランプ氏や実業家マスク氏はUSAID解体を目指して人員削減を進めている。トランプ氏は対外援助事業の大部分が「誤り」だとの認識を示した上で、人員削減の対象外となった職員は国務省が雇用する可能性があると説明した。
トランプ氏は南アが白人の土地を収奪していると主張して批判を強め、資金援助を凍結する大統領令に署名。9日には自身の交流サイトで「大規模な人権侵害が起きている。看過できない」とし、援助停止は揺るがないと強調した。ブルース国務省報道官は人道支援分野は援助停止の対象外だとの認識を示した。
南ア外交当局は8日の声明で、大統領令は事実に即していない前提に基づくものだと指摘した。