安保支援対価に希少資源 米、ウクライナに要求
![トランプ米大統領(左)、ウクライナのゼレンスキー大統領(いずれもゲッティ=共同)](/sites/default/files/images/newspack/2025-02PN2025021001000740.-.-.CI0003.jpg)
【キーウ共同】トランプ米大統領が、ロシアの侵攻を受けるウクライナに希少な地下資源の供与を求めている。安全保障に関する支援の条件とする考え。ゼレンスキー政権も前向きで、支援に消極的なトランプ政権との交渉材料にする狙いとみられる。ただ、地下資源の7割はロシアが一部を占領する東部に埋蔵されており、実現性は不透明だ。
ウクライナにはリチウムやチタンなどのレアメタル(希少金属)に加え、ウランや石炭、鉄鉱石といった地下資源が豊富。2023年の米誌フォーブスの試算では計1110億トン、総額14兆8千億ドル(約2250兆円)相当が埋蔵されている。戦闘が続くルガンスク、ドネツク、ドニエプロペトロフスクの東部3州に集中している。
ウクライナが昨年10月に公表した対ロシア戦争の「勝利計画」では地下資源が先進7カ国(G7)などに利益をもたらすと強調。ゼレンスキー大統領は資源の確保や保護に関する協定締結を各国に呼びかけた。