日本、多極化への懸念最多54% 米一極終焉に不安、独会議の調査
![多極世界に対する見方](/sites/default/files/images/newspack/2025-02PN2025021001000404.-.-.CI0003.jpg)
米一極時代が終わった後、中国やロシアが目指す多極世界に対し、日本人の54%が「懸念」を抱き、主な先進・新興国で最も多いことが10日、ハイレベル外交の舞台として知られる「ミュンヘン安全保障会議」の国際調査で明らかになった。自国の将来を最も悲観しているのも日本だった。
国際調査は「日本は(米)一極時代の終焉に特に動揺している」と指摘し、米抑止力低下を危惧する日本人の安保観を特記した。
国際調査は昨年7月と11月、計17カ国の市民ら合わせて1万7千人余りを対象に実施した。14~16日にドイツ南部ミュンヘンで開かれる安保会議で議論される。
調査結果を盛り込んだ会議の年次報告書によると、多極化する世界に「懸念」を抱く日本人は17カ国で最も多い54%。「希望」を見いだすと答えた人は最少の18%だった。日本は「懸念」「希望」とも他の国々を10ポイント以上引き離し、多極化世界に対する不安が際立っていた。
10年後の自国について「今より安全」「今より豊か」と見なす人の割合も、日本人はそれぞれ13%で一番少なかった。