元裁判官、福島重雄さん死去 札幌地裁で自衛隊違憲判決
「長沼ナイキ基地訴訟」の札幌地裁での一審で裁判長を務め、日本の裁判で唯一、自衛隊を違憲と判断した弁護士の福島重雄(ふくしま・しげお)さんが8日午前8時、肺炎のため富山市の病院で死去した。94歳。富山市出身。葬儀は12日午前10時から富山市西番158、セレモニーホール富山で。喪主は長男和明(かずあき)さん。
札幌地裁時代、北海道長沼町に航空自衛隊の地対空ミサイル「ナイキJ」の基地を建設するため、国が保安林指定を解除し、住民が取り消しを求めた行政訴訟を担当。自衛隊の合憲性が争われ1973年に、自衛隊を戦力と認定し、憲法違反とする判決を言い渡した。