米関税政策、日銀の利上げ困難も 相手国の報復措置で悪影響不可避
トランプ米政権が打ち出した中国やメキシコ、カナダからの輸入品への関税が発動されれば、日銀の利上げ戦略に影響する可能性がある。相手国が報復措置に出れば関税合戦となって世界経済や企業への打撃は不可避だ。金融市場では日本経済にも悪影響が生じかねず、さらなる追加利上げは難しくなるとの見方が出ている。
こうした世界経済の先行き不安を受け、3日の東京株式市場は、ほぼ全面安の展開となった。
日銀審議委員を務めた野村総合研究所の木内登英エグゼクティブ・エコノミストは「金融市場が不安定化すれば、日銀の追加利上げ実施は強い制約を受ける」と説明した。