着陸2キロ手前から記録が停止 韓国旅客機事故、報告書
【ソウル共同】韓国南西部の務安国際空港で昨年12月に起きた旅客機事故で、韓国国土交通省の事故調査委員会は27日、事故機のフライトレコーダー(飛行記録装置)とボイスレコーダー(音声記録装置)の記録が、着陸を試みた滑走路から約2キロ手前で停止していたとする初期報告書を公表した。
事故は昨年12月29日に発生し179人が死亡した。滑走路手前で鳥が衝突するバードストライクが起き、着陸をやり直そうとした際に車輪が作動せず胴体着陸となり、滑走路で停止できずコンクリート製の構造物などに激突、炎上した。
報告書によると、記録装置が止まったのは構造物への激突から4分7秒前の午前8時58分50秒。バードストライクが発生した詳しい時点は確認できていないという。
事故後、機体は構造物から30~200メートルにわたって散らばり、原形を一部とどめた最後尾の部分は、激突地点の付近に残っていた。
調査委は、今後もエンジンの調査や資料の分析を通じて「明確な原因を究明する」としている。