知事任期中の都構想、否定せず 吉村氏「何起きるか分からない」
日本維新の会と政治団体・大阪維新の会の代表を兼ねる吉村洋文大阪府知事は25日までに、共同通信のインタビューに応じた。知事任期中に看板政策「大阪都構想」の住民投票に挑戦するかどうかを問われ「何が起きるか分からない」と発言、民主的プロセスが実施要件だと強調した。夏の参院選に向けて、野党の「予備選」実現に重ねて意欲を示した。
都構想は政令指定都市の大阪市を廃止し、東京23区と同様の特別区を置く内容で、過去2回の住民投票はいずれも僅差で否決された。吉村氏は2度目の否決時は知事1期目で「僕自身が挑戦することはもうない」と語っていたが、3回目への思いをにじませた形だ。2期目の任期は27年4月まで。
吉村氏は昨年12月に国政政党代表に就任。首長が率いる形態を「地方分権の政党」と評し、前原誠司共同代表とは週1回顔を合わせて緊密に連携できているとした。
都構想を巡り、大阪維新は新たな制度案策定に向けた議論を始めた。吉村氏は東京一極集中を打破し、国家構造を変える手段で「大阪だけの問題ではない」と説明した。