第1原発デブリをスプリング8に 試験採取、結晶構造を分析
日本原子力研究開発機構は22日、東京電力福島第1原発で試験的に採取された溶融核燃料(デブリ)を、兵庫県の大型放射光施設「スプリング8」などに輸送したと発表した。半年から1年程度かけ、結晶構造などを詳細に分析する。
デブリは昨年11月、東電が第1原発2号機で事故後初めて採取した。機構によると全長約9ミリ、重さ約0・7グラム。保管している機構の大洗原子力工学研究所(茨城県)からスプリング8など4施設に分配し、同研究所を含めて5施設で調査を続ける。東電は結果を今後の本格的な取り出し工法などの検討に役立てるとしている。
スプリング8には22日、ウランが比較的集中している0・01グラム未満のデブリを搬送した。1マイクロメートル(千分の1ミリ)の細かさで試料を観察できる装置で、元素の立体的な分布や量、原子の配列を調査し、事故時の炉内の温度などを高精度で推定する。
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