権力絶大、還流思うまま 逮捕の東京女子医大元理事長
東京女子医大の新校舎建設工事を巡る背任事件で、元理事長岩本絹子容疑者(78)が逮捕されて20日で1週間。学内での絶大な権力を背景に周囲に異を唱えさせず、建築士への報酬を自身に還流させるため不要な契約を大学に結ばせた構図が明らかになってきた。人件費削減を強硬に推し進める裏で私腹を肥やしていた姿に、学内から批判の声が上がる。別の工事でも金を受け取っていた疑いがあり、警視庁捜査2課は全容解明を急ぐ。
「3分の2をキックバックさせるように」。2017年12月、岩本容疑者は学内で側近の女性(52)を呼んだ。新校舎建設で男性1級建築士(68)とアドバイザー契約を結び、支払った報酬の多くを戻させるよう指示。側近から説明を受けた建築士は了承し、還流の計画が動き出した。
契約に関する稟議書が諮られた18年2月の理事会では、岩本容疑者が「他の人に頼むより費用が安く済む」と主張。会議に出ていた大学幹部は「逆らえば大学にいられなくなる。誰も意見できるはずがなかった」。ほとんど議論されることはなく、承認された。
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