人質家族「喜びと懸念」 ガザ停戦合意の崩壊警戒
【エルサレム共同】イスラム組織ハマスが拘束するイスラエル人人質の家族会は15日、パレスチナ自治区ガザの停戦合意を歓迎する声明を出した。長期間拘束下にある家族らが解放される期待が高まり「喜びに満ちあふれている」とする一方、全ての人質の解放前に合意が崩壊することへの「強い懸念」も表明した。
合意発表を受け、イスラエル中部テルアビブでは15日夜、人質の早期解放を求める集会が開かれた。ハマスは人質約100人を拘束しているとされるが、既に死亡した人質も多いとみられる。家族会は声明で「生存者は治療を受け、死者はふさわしい形で埋葬される」と強調した。
ただイスラエルの全国民が合意を肯定的に受け止めているわけではない。ネタニヤフ連立政権に加わる対パレスチナ強硬派の極右閣僚は反対を表明している。ヘルツォグ大統領はテレビ演説で「(合意は)正しく、必要だ。われわれの子どもたちを取り戻すことが最も重要な責務だ」と述べた。