タンカー座礁、重油全て流出も 函館、漁協「ウニに臭い移る」

共同通信 2025年1月8日 13:44
 座礁し重油が流出したタンカー「さんわ丸」=8日午前、北海道函館市
 座礁し重油が流出したタンカー「さんわ丸」=8日午前、北海道函館市

 北海道函館市の恵山岬近くで6日にタンカー「さんわ丸」が座礁する事故があり、函館海上保安部は8日、重油の流出を確認したと明らかにした。船底の燃料タンクが破損したとみられ、重油59キロリットルが全て流出する可能性がある。現場は海岸から約20mの沖合で、付近はウニや昆布の漁場となっており、漁業への影響を懸念する声も出ている。

 積み荷の軽油700キロリットルと灯油3100キロリットルは漏れていないという。タンカーを所有する愛媛県今治市の会社が民間のサルベージ船を手配し、沖合に引き出す準備を進めている。

 海保によると、乗組員11人にけがはない。うち7人は、座礁で船体が約5度傾斜したことから下船を希望し救助された。重油流出を受け、拡散防止のため乗組員がオイルフェンスを張った。

 現場付近の岸には油の臭いが立ちこめた。様子を見に来た漁師の高齢男性は「生活がかかっている。流出が広がってほしくない」といら立った表情を浮かべた。地元漁協の男性組合員は「ウニに臭いが移り、今シーズンの漁はもう無理だろう」と声を落とした。

RECOMMEND

あなたにおすすめ
Recommend by Aritsugi Lab.

KUMANICHI レコメンドについて

「KUMANICHI レコメンド」は、熊本大学大学院の有次正義教授の研究室(以下、熊大有次研)が研究・開発中の記事推薦システムです。単語の類似性だけでなく、文脈の言葉の使われ方などから、より人間の思考に近いメカニズムのシステムを目指しています。

熊本日日新聞社はシステムの検証の場として熊日電子版を提供しています。本システムは研究中のため、関係のない記事が掲出されこともあります。あらかじめご了承ください。リンク先はすべて熊日電子版内のコンテンツです。

本システムは「匿名加工情報」を活用して開発されており、あなたの興味・関心を推測してコンテンツを提示しています。匿名加工情報は、氏名や住所などを削除し、ご本人が特定されないよう法令で定める基準に従い加工した情報です。詳しくは 「匿名加工情報の公表について」のページ をご覧ください。

閉じる
注目コンテンツ
全国のニュース 「社会」記事一覧