茨城・古河の教諭死亡和解 市が遺族に7千万円支払い
2017年に茨城県古河市立中学校の男性教諭=当時(47)=が自殺したのは長時間労働などが原因だったとして、遺族が市に賠償を求めた訴訟の控訴審は8日、東京高裁で和解が成立した。市に安全配慮義務違反があったと過失を一部認定。市が遺族に7千万円を支払うことで合意した。
市によると和解では、長時間労働と自殺との因果関係を認めた。一方、男性が顧問を務めていた部活動内でのあつれきも自殺の一因とし、男性側の過失も認定した。
記者会見した古河市の針谷力市長は「人の命が失われたことを重く受け止めている。哀悼の意を表する」と述べた。
一審水戸地裁下妻支部は昨年2月、長時間の時間外労働によりうつ病を発症したとして、市に約1億円の支払いを命じた。一方、市側は男性が部活動で自主的に高い目標を設定したことが長時間労働の要因と主張。判決を不服とし控訴していた。