熊本県が開発した中晩柑「ゆうばれ」、台湾に輸出へ 1月16日から JA熊本果実連、「春節」需要狙う
JA熊本果実連は熊本県が開発したかんきつの新品種「ゆうばれ」の海外輸出を始める。1月16日に熊本空港発の台湾・台北行き定期旅客便に載せて第1便を空輸する。今季は台湾の春節(旧正月)需要を想定して5トンの出荷を予定。台湾での認知度を高めて来季以降の輸出定着につなげたい考えだ。
ゆうばれは中晩柑の新品種で、熊本の「熊[ゆう]」と色鮮やかな「夕日」をイメージして果実連が命名。2022年に商標登録した。赤みがかった果皮や果汁の多さ、強い甘みが特徴で、これまでは主に関東や関西方面など国内市場に出荷してきた。
毎年1月下旬~2月上旬に正月を祝う春節では、赤く丸いものを飾ったり贈ったりする風習があり、かんきつは縁起物として需要があるという。23年6月に県内視察に訪れた台湾のバイヤーから、ゆうばれが好評を得たことから輸出品に選ばれた。果実連青果事業本部は「ゆうばれの果汁の多さは台湾で好まれそう。果皮のだいだい色が濃いのも春節向きだ」と期待を寄せる。
台湾には農薬などの独自基準があることから、果実連は県の指導と協力の下、玉名市と天草市の2農場で輸出用に専用区画を設けてゆうばれを栽培している。今月中旬に第1便用を選果。16日には空港で初荷の出発式を開く。
アジアで祝われる春節向けには15年から、八代地域のバンペイユが香港に輸出されており、人気を博している。(馬場正広)
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