ロシア、おとり無人機混ぜ攻勢 首都防空部隊に「危機感」

共同通信 2024年11月16日 19:08
 携帯型地対空ミサイルを構えるウクライナ空軍の防空部隊員=15日、キーウ近郊(共同)
 携帯型地対空ミサイルを構えるウクライナ空軍の防空部隊員=15日、キーウ近郊(共同)

 【キーウ共同】ロシア軍がウクライナに対し、無人機(ドローン)の波状攻撃を強化している。防空システムを突破するため、最近は厚紙を使った安価で低性能の無人機を「おとり」として混ぜて編隊飛行させ、迎撃ミサイルを浪費させる戦術を取る。ウクライナ首都キーウ(キエフ)の防空を担う同国空軍の防空部隊が15日、任地で取材に応じ「敵の戦術が多様化している」と危機感を訴えた。

 キーウは特に強固な防衛が求められるが、無人機の侵入頻度が高まり死傷者が出ている。隊長のヤロスラフ少尉は「最近2~3カ月で襲来の規模は2倍になった」と明らかにした。

 部隊によると、ロシア軍無人機はレーダー上で1機に見えるように5~6機を密集させた編隊で飛来し、キーウ近郊で一斉に分散。編隊に混ざった低性能機に気を取られ、他の機体の侵入を許す危険があるという。

 低性能機を混ぜる一方、高温・高圧の衝撃波を発する弾頭を載せた機体も増えたとみられ、部隊はこうした殺傷能力の高い機体に防空網をくぐり抜けさせるのがロシアの狙いだとみる。10月下旬には攻撃によりキーウの高層住宅で火災が発生、10代の少女が死亡した。

RECOMMEND

あなたにおすすめ
Recommend by Aritsugi Lab.

KUMANICHI レコメンドについて

「KUMANICHI レコメンド」は、熊本大学大学院の有次正義教授の研究室(以下、熊大有次研)が研究・開発中の記事推薦システムです。単語の類似性だけでなく、文脈の言葉の使われ方などから、より人間の思考に近いメカニズムのシステムを目指しています。

熊本日日新聞社はシステムの検証の場として熊日電子版を提供しています。本システムは研究中のため、関係のない記事が掲出されこともあります。あらかじめご了承ください。リンク先はすべて熊日電子版内のコンテンツです。

本システムは「匿名加工情報」を活用して開発されており、あなたの興味・関心を推測してコンテンツを提示しています。匿名加工情報は、氏名や住所などを削除し、ご本人が特定されないよう法令で定める基準に従い加工した情報です。詳しくは 「匿名加工情報の公表について」のページ をご覧ください。

閉じる
注目コンテンツ
全国のニュース 「国際」記事一覧