日中防衛相、21日会談で調整 軍事活動に懸念伝達へ
中谷元・防衛相は、中国の董軍国防相とラオスの首都ビエンチャンで21日にも会談する方向で調整に入った。双方が出席見通しの東南アジア諸国連合(ASEAN)拡大国防相会議に合わせて実施する。実現すれば両氏の会談は初めて。中谷氏は中国軍による日本周辺での活動に懸念を伝えるとともに、防衛当局間の対話の重要性を強調するとみられる。日中外交筋が12日明らかにした。
日中防衛相会談自体は6月にシンガポールで開催して以来5カ月ぶり。
中国軍は情報収集機が8月に初めて日本の領空を侵犯したほか、測量艦が領海侵入。9月には空母が沖縄県の西表島と与那国島の間の接続水域を航行した。ロシアとの軍事的連携も強めている。
中谷氏はこうした動きを念頭に懸念を示す。台湾海峡の平和と安定に言及する一方、日中間で対話を重ねる必要性も指摘するもようだ。
ラオス訪問中に、複数の国との防衛相会談も調整している。