プラ汚染で環境流出の削減義務 製造時に議長提案、新条約議論へ
世界的に深刻化するプラスチック汚染問題の解決を目指す新条約を巡り、製造や輸送、使用時に海洋や河川、土壌などの環境中に流出するプラスチックの量の管理や削減を義務付けることを政府間交渉委員会のルイス・バジャス議長が各国に文書で提案していたことが31日、分かった。複数の交渉関係者が明らかにした。
条約案策定に向けた最終会合が11月下旬から韓国・釜山で開かれる。各国の理解が得られればこの文書をベースに交渉が進められることになるが、これまでの議論は難航しており、条約案合意にたどり着けるかどうかは不透明だ。
規制対象とするプラスチックの種類について文書に言及はないが、環境省関係者は「これまでの議論を踏まえると、レジ袋や漁具など環境中に流出しやすいプラスチックが対象となる可能性がある」と述べた上で、規制対象の範囲をどうするかも交渉の重要な論点になるとの見方を示した。
捨てられたレジ袋や漁具が海を漂い、ウミガメなどが誤って食べて死ぬことがあり、国際的な問題となっている。
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