鹿児島5人殺害二審始まる 一審死刑、鑑定医を尋問

共同通信 2024年10月30日 13:45
 遺体が発見された山林内の空き地=2018年4月、鹿児島県日置市
 遺体が発見された山林内の空き地=2018年4月、鹿児島県日置市

 鹿児島県日置市で2018年、親族ら5人を殺害したとして殺人と死体遺棄の罪に問われ、20年12月に一審鹿児島地裁で死刑判決を受けた無職岩倉知広被告(45)の控訴審初公判が30日、福岡高裁宮崎支部(平島正道裁判長)であり、被告の精神鑑定を実施した医師が出廷し、統合失調症とみられる症状があると証言した。

 鑑定医は、行動の基盤に妄想があるとした上で「思考のほとんどに妄想が混在しているので、切り分けて考えるのは困難」と述べた。

 裁判関係者によると、弁護側の控訴後、精神鑑定などに時間を要し、一審に続き刑事責任能力の有無が争点になる見通し。

 一審で弁護側は、妄想性障害による心神耗弱状態で責任能力が低下していたと主張したが、判決は「被告の攻撃的で他罰的な性格が大きく影響した」と完全責任能力を認めた。

 一審判決によると、18年3月31日夜~4月1日朝、祖母=当時(89)=方で小言を言われ、祖母と父=同(68)=の首を絞めて殺害し、遺体を山林に遺棄。6日午後には、伯父の妻=同(69)=らを殺害した。

RECOMMEND

あなたにおすすめ
Recommend by Aritsugi Lab.

KUMANICHI レコメンドについて

「KUMANICHI レコメンド」は、熊本大学大学院の有次正義教授の研究室(以下、熊大有次研)が研究・開発中の記事推薦システムです。単語の類似性だけでなく、文脈の言葉の使われ方などから、より人間の思考に近いメカニズムのシステムを目指しています。

熊本日日新聞社はシステムの検証の場として熊日電子版を提供しています。本システムは研究中のため、関係のない記事が掲出されこともあります。あらかじめご了承ください。リンク先はすべて熊日電子版内のコンテンツです。

本システムは「匿名加工情報」を活用して開発されており、あなたの興味・関心を推測してコンテンツを提示しています。匿名加工情報は、氏名や住所などを削除し、ご本人が特定されないよう法令で定める基準に従い加工した情報です。詳しくは 「匿名加工情報の公表について」のページ をご覧ください。

閉じる
注目コンテンツ
全国のニュース 「社会」記事一覧