米国、日本政治の流動化に懸念 安保連携で遅滞も
【ワシントン共同】米国は衆院選での自民、公明両党の与党過半数割れにより、日本政治が流動化する可能性があると懸念を深めている。従来の自民党中心の政治が不安定になれば、自衛隊と米軍の連携強化など安全保障政策の推進が遅滞するとの指摘もある。
ブルームバーグ通信は27日、石破茂首相が政権を維持できたとしても、防衛費増額のための増税などは容易でなくなり、ポピュリスト的な政策に向かう可能性があると指摘した。
ニューヨーク・タイムズ電子版は「政治資金スキャンダルに怒りを募らせた有権者が自民党に屈辱的な打撃を与えた」と分析した。ウォールストリート・ジャーナル電子版は改革派とされた石破氏が首相就任後に政策を転換し、支持率低下を招いたと評した。
バイデン政権はインド太平洋地域で軍事圧力を強める中国を念頭に、日米同盟を重視。対北朝鮮で日米韓3カ国の連携も進め、改善した日韓関係維持を望んでいる。
米政府関係者は「日本のどの指導者も日米同盟を外交政策の基軸としてきた」と指摘し、衆院選後も基本的に変化はないとの見方を示した。
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