PFAS水質管理強化へ 目標から基準に格上げ、環境省
全国の河川やダム周辺などから発がん性が懸念される有機フッ素化合物(PFAS)が検出されている問題を受け、環境省がPFASについて、法的義務を伴わない現行の「暫定目標値」から水道法上の「水質基準」の対象に格上げする方向で検討していることが19日、政府関係者への取材で分かった。水質検査や、濃度が一定の数値を超えた場合の水質改善といった対応を水道事業者に義務付ける。
日本水道協会の最新の水道統計で、一定の数値を検出した地点が確認され、基準格上げの要件を初めて満たした。現在は目標値を超過しても対応は努力義務にとどまる。水質基準では現在、ヒ素や水銀など51項目が指定され、満たすべき濃度基準などが示されている。
PFASは水や油をはじき、熱に強い特徴があり、フライパンのコーティングや食品包装など幅広く使われてきた。米軍や自衛隊基地、化学工場周辺で検出される事例が多い。
暫定目標値は、1万種類以上あるPFASの代表物質PFOAとPFOSの合計で、1リットル当たり50ナノグラム(ナノは10億分の1)。
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