選択的夫婦別姓、導入に「賛成」多数 熊日S編アンケート 割合は男女で差
27日の投開票が想定される衆院選を前に、夫婦が望めば結婚前の自分の姓を名乗れる「選択的夫婦別姓」の導入の是非に注目が集まっている。熊本日日新聞が「SNSこちら編集局(S編)」の登録者を対象にアンケートしたところ、導入に賛成の人は7割に上った。導入された場合に別姓を選ぶと答えた人は既婚者を含めて2割だった。
アンケートは9月19~23日に実施し、熊本県内を中心に10代~70代以上の966人が回答した。内訳は男性が347人、女性が610人。その他が9人。無作為抽出の世論調査とは性格が異なる。
集計の結果、選択的夫婦別姓の導入に「賛成」が51%、「どちらかといえば賛成」が21%。「反対」は15%、「どちらかといえば反対」は13%だった。
男女別で見ると、「どちらかといえば」を含め賛成は女性が82%、男性が53%で、女性の方が多かった。年齢別では、10~50代は7~8割が賛成だったが、60代は65%、70代以上は53%に減った。
賛成の理由(複数回答)は「運転免許証などの変更手続きが不要になる」が68%で最も多く、「自分の姓で築いてきたキャリアを継続できる」が62%、「同姓にしたい人にも不利益がない」が60%で続いた。
反対の理由(同)は、多い順に「旧姓の通称使用の拡大で十分」が58%、「子どもの姓を決めるときに家族でもめる」が55%、「家族は同じ姓を名乗るのが自然」が44%だった。
選択的夫婦別姓が導入された場合の対応では、使うつもりがない人が58%で最も多く、「使いたい」は22%、「分からない」が20%だった。
既婚者は「同姓のまま」が69%を占め、「別姓にする」は15%。一方、未婚者は「別姓にしたい」が38%で、「同姓にしたい」の26%を上回った。事実婚の人は、60%が「制度が導入されたら婚姻届を出す」と答えた。
自由記述には「仕事でも旧姓を使用している。元の名前=自分というアイデンティティーは今も抜けない」(30代女性、熊本市)「兄弟で違う姓になるなど夫婦だけの問題ではない」(50代女性、熊本市)といった意見があった。(丸山伸太郎、横川千夏)
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