「球磨焼酎の魅力伝えたい」 好評です、大学生によるカクテルイベント 熊本大の焼酎愛好サークル「Torico」 月1回、熊本市のバーで開催
熊本大の球磨焼酎愛好サークル「Torico」が月1回、熊本市内のバーで開いている焼酎を使ったカクテルを提供するイベントが好評だ。「球磨焼酎の魅力を多くの人に伝えたい」。学生たちの思いはじわじわと広がり、球磨焼酎の裾野拡大に一役買っている。
8月25日夜、中央区手取本町の球磨焼酎バー「69spirits」。普段は〝大人〟が主役の店だが、この日は若者たちの楽しげな声が飛び交っていた。
サークルは地方創生の授業で熊本豪雨で被災した人吉・球磨について学んだ学生たちが、特産の球磨焼酎を広めようと2022年に結成。熊本市内であったイベントに参加していたところ、店主の星原克也さん(55)に出店を持ちかけられ、昨年2月から店を借りて始めた。
メンバーは2~4年生の5人。基本的に毎月第4日曜に開店する。カクテルはオリジナル。毎回テーマを決め、メンバーが集まって試飲しながらレシピを決めている。「できるだけ球磨焼酎のテイストを残し、いろんな人の好みに対応できるようにしている」と代表の古澤龍さん(法学部3年)。8月はメロンリキュールを使った夏らしいさわやかなカクテルを用意した。
イベントはコロナ禍などで人と酒を飲む機会を失った学生にとって、社会との接点の場にもなっているようだ。球磨焼酎酒造組合の特使でもある星原さんは言う。「普段、出会うことのあまりない学生と社会人がカウンター越しに会話を交わす、異世代交流の場になっている。学生、客、蔵元、店、四者それぞれにメリットがある」
前代表の福井康一郎さん(同4年)は蔵元を巡るなど球磨焼酎について学ぶうちに、「種類の多さに驚き、おいしさに目覚めた」という。その奥深さにはまりつつ、「最近は僕らと同じ大学生も顔を出してくれるようになった」と手応えも感じている。(坂本尚志)
※9月は29日午後5~10時に開店。詳細はインスタグラムで。
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