武力攻撃想定の「緊急一時避難」 熊本県内の地下施設は9カ所 木村知事、国に支援要望 国民保護法
熊本県の木村敬知事は24日の県議会一般質問で、外国からの武力攻撃に備えた「緊急一時避難施設」のうち、8月末時点で県内の指定地下施設が9カ所と明らかにした。木村知事は「地下施設は被害軽減効果が高い」として、新たな県施設の整備の際に地下施設の設置を検討するほか、国に対して財政支援を求める考えを示した。
緊急一時避難施設は、ミサイル攻撃による爆風を避けられる既存の頑丈な建物や地下施設。国民保護法に基づき都道府県知事や政令市長が指定する。県内では8月末時点で1126カ所で、人口カバー率は244%と国の目標値100%を上回っている。
一方で、県内には地下街や地下駐車場が少なく、地下施設は▽五福小▽アクアドームくまもと▽くまもと森都心プラザ▽西部環境工場▽辛島公園地下駐車場▽同自転車駐車場▽同通路▽熊本市役所地下▽市上下水道局地下─と9カ所すべて熊本市にある。
国は3月、緊急一時避難施設について都市部での指定促進や地下施設の充実を図る方針を示している。木村知事は地下施設に関し、指定の拡大が必要とした上で「設置には高額な費用がかかるため、国に財政面・技術面での支援を要望し、国民保護のさらなる充実に取り組む」と述べた。
自民党県議団の松村秀逸氏(熊本市1区)への答弁。(川野千尋)
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