「天草大王」教材に養鶏学ぶ 熊本・天草拓心高 クリスマスシーズン前に出荷予定
天草拓心高本渡校舎(熊本県天草市)が、地元の地鶏を教材に取り入れようと、天草大王のひな150羽を導入した。生物生産科の生徒が育てて12月のクリスマスシーズン前に出荷予定。同高によると、熊本県内の高校が肉用鶏として天草大王を扱うのは初めて。
同高は豚や牛は飼育しているが、鶏の飼育は前々身の天草農高時以来30年ぶり。8月20日に生まれたばかりのひなを導入した。
天草大王の飼育期間は通常のニワトリの2倍に当たる100日以上とされ、同高は約120日間飼育して、体重4~5キロで出荷する計画。肉質が違う雄と雌に分けた上で、通常の配合飼料と食品残渣[ざんさ]を混ぜた飼料をそれぞれ与えて肉質の変化を調べ、肉質改良や飼育コストの削減を目指す。
恒松太陽[たかやす]教諭は「販路を開拓して将来的には関東、関西にとどまらず海外にも売り込んでいきたい。生徒には地元の特産物に親しんでもらいたい」と期待した。
天草大王の世話をする1年の生徒2人は「成長したら相当な大きさになるので捕まえるのが大変。貴重な経験を通して養鶏の知識を学びたい」と意欲的だった。(福井一基)
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