台風10号、暴風域なくなる　日中にかけて線状降水帯、強風の恐れ　土砂災害など警戒を

　台風10号は29日深夜に熊本県北部に最接近し、30日未明には勢力が弱まって風速25メートル以上の暴風域はなくなった。熊本地方気象台によると、30日も強い風が吹く見通しで、日中にかけて線状降水帯が発生する恐れがある。引き続き土砂災害や強風、高波、河川の氾濫などに警戒を呼びかけている。

　台風は29日午後11時ごろ、玉名市をゆっくりとした速度で通過。30日午前5時現在、大分県由布市の西南西約30キロを北東へゆっくりと進んだ。中心気圧は992ヘクトパスカル。中心付近の最大瞬間風速は35メートル、最大風速は23メートル、全域が風速15メートル以上の強風域となっている。30日昼過ぎにかけて九州北部地方を横断する見込み。

　27日朝の降り始めから30日午前5時までの総雨量は、湯前町で513・0ミリ、五木村361・0ミリ、あさぎり町318・5ミリ、山都町269・5ミリ、玉名市254・0ミリ。

　31日午前6時までの24時間雨量は多いところで熊本と阿蘇、球磨地方で180ミリ、天草・芦北地方で150ミリ。1時間に50ミリの非常に激しい雨が降る恐れがある。30日に予想される最大瞬間風速は外海と陸上で30メートル、内海25メートル。波の高さは外海で5メートル、内海で2・5メートル。県内は9月1日かけて強風域となる見通し。（東誉晃）