堀井学・元衆院議員を略式起訴　裏金１７００万円虚偽記入

　東京地検特捜部は２９日、関連政治団体の政治資金収支報告書に自民党安倍派から政治資金パーティーの販売超過分として受領した裏金計約１７００万円を記入しなかったとして、政治資金規正法違反（虚偽記入）の罪で堀井学元衆院議員（５２）を略式起訴した。地元有権者に香典や枕花を提供したとして、公選法違反罪でも略式起訴した。堀井元議員は２８日に辞職している。

　東京簡裁は２９日、両罪で堀井元議員に罰金１００万円と公民権停止３年の略式命令を出した。

　起訴状によると、堀井元議員は安倍派から２０１９～２１年に計約１７１４万円の裏金を受領したが、関連政治団体の各年分の収支報告書に受領分を少なく記載。また２３年１０月までの２年間に地元北海道９区の有権者ら５２人に香典計３８万円や計約２３万円相当の枕花を提供したとしている。

　事務所関係者によると、堀井元議員は事務所内で複数回、香典提供の違法性を指摘されたが「慣例としてやってきた。いきなりやめることはできない」として秘書らに続けるよう指示していたという。