被爆79年、広島原爆の日 核抑止依存、政策転換を
![広島市の平和記念公園で始まった平和記念式典。奥は原爆ドーム=6日午前8時1分](/sites/default/files/images/newspack/2024-08PN2024080601000577.-.-.CI0003.jpg)
![平和記念式典であいさつする広島市の松井一実市長=6日午前8時17分、広島市の平和記念公園](/sites/default/files/images/newspack/2024-08PN2024080601000665.-.-.CI0003.jpg)
広島は6日、米軍による原爆投下から79年の「原爆の日」を迎え、広島市の平和記念公園で午前8時から「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」(平和記念式典)が営まれた。松井一実市長は平和宣言で、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化やパレスチナ情勢の悪化で、世界情勢が混迷していると指摘。世界中の指導者に「為政者が断固とした決意で対話すれば、危機的な状況を打破できる」と訴えた。
日本政府に対しては、各国が対話を重ね、信頼関係を築けるよう、核拡散防止条約(NPT)再検討会議でリーダーシップを発揮するよう求めた。来年3月の核兵器禁止条約第3回締約国会議にオブザーバー参加し、一刻も早く締約国となるよう要請した。
国家間の疑心暗鬼を取り去るため、市民社会が対話することで「信頼の輪」を育むよう求めた。冷戦を終結させたゴルバチョフ元ソ連大統領の言葉を紹介し、レーガン元米大統領との対話で危機的な状況を打破した実例とした。
式典では109カ国と欧州連合代表が出席。事実上の核保有国で、パレスチナ自治区ガザを攻撃するイスラエルも出席した。