熊本市電、開業100年で記念式典 次の100年へ大西市長が決意「安全を引き継ぐ」
熊本市電は1日、開業100周年を迎えた。市交通局は中央区の熊本城ホールで記念式典を開き、大西一史市長は「安全な市電を次の100年に引き継いでいくことを約束する」と決意を述べた。事故やトラブルが相次ぐ中で迎えた節目の日。沿線では普段通り、市民らを運ぶ姿が見られた。
市民ら約500人が出席した式典で、大西市長は「市電は『森の都熊本』の象徴。熊本城を背景とした通町筋の景色は、市民の心の原風景」とした上で、「これまで多くの人に愛されてきた。心より感謝する」とあいさつ。3両編成の新型車両を9月1日に公開し、年内に運行を始めることも発表した。
市電は1924(大正13)年8月1日、熊本駅前─浄行寺町間、水道町─水前寺間の計6・9キロで運行を開始。最盛期は7路線計25キロまで拡大し、年間の乗降客数は4千万人超に上った。現在は2路線計12・1キロ。年間約1千万人が利用している。
市電開業時と同じ日の生まれという西区の花田妙子さんは、この日が100歳の誕生日。車いすで式典会場を訪れ、「市電には長年お世話になり、いろんなことを懐かしく思い出した。これからも長く残ってほしい」と話した。
式典に先立つ午前5時40分過ぎ、中央区の市交通局では、始発電車が留置線を出て次々と電停へと出発。1世紀にわたり親しまれる市民の足は、普段通りの光景で1日をスタートした。(九重陽平、上杉勇太)
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